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独立すると得意なこと、苦手なことが見えてくる

勤務税理士だった頃は、とにかく朝早く出社し、与えられた仕事をひたすらこなすという毎日でした。

事務所の運営やネット環境も、別の人がやってくれていたので、自分で考えることなく、与えられた環境で粛々と仕事をこなしていればよかったわけです。

決してそれを否定しているのではなくて、それはそれで楽な面もあります。また、仕事に関しては、上司はあまり口を挟まない方だったので、その点は自分のやり方である程度は進めることができていましたし。

 

一方、ひとり税理士として独立開業すると、すべて自分で何事も進めなければなりません。

事務所の設立、運営から始まって、税務上の判断や電子申告まで・・・ありとあらゆることです。

そして何とか今まで、自分でこなすことができました。

でもこの方が自分にはあっているような気がしています。

一人で一つ一つ段取りを考え、自分で試行錯誤やっていく・・・またそれが出来たときの達成感は今までにないものです。

 

ですが、自分の性格としては、組織に所属して、自分の立ち位置を把握して上手く立居ふるまうことがとても下手な人間だったな、と今になって思います。

 先日も税理士会の、女性の税理士だけで主催する税金のセミナーが開催されました。長野県下の各税理士会支部ごとに毎年持ち回りで、その支部の地域で開催されています。

当日も机や椅子の設置から、ポスター貼り、資料の用意と、県下の女性税理士さんたちと、いろいろ準備をするのですが、やはり私は組織の中で動くのが苦手なのだとよくわかりました。何からやっていいのか、あたふたしてしまう方です。

そういえば子供の部活のPTA活動や、町内会のことなども、うまく大勢の人をまとめて物事を進めるのはほとんどやったことがないかもしれません(苦手だから・・・)

 

一時的にしろ継続的にしろ、多数の人たちを動かすには、それぞれの人たちの特性を知って、適材適所に配置する、つまり組織はオーガナイズすることが重要だと思います。オーガナイズされていない状態で各自が仕事をしようと思っても、効率的ではありません。

最近では、台風19号の被災地に入られたボランティアの方々を、必要とする被災されたお宅へ、上手く配置して従事していただくのも、オーガナイズすることがいかに重要かがわかるかと思います。

 

私がひとり税理士を選んだのも、人を雇う、組織をまとめる、という難しさがわかるからです。その分お客様へのお仕事に集中することができます。