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暦年贈与の110万非課税の改正は見送りに!

資産家の方、いや一般の方でも、毎年現金や会社の株式などを110万円ずつ、お子様やお孫さんなどに生前贈与を実行されている方は結構いらっしゃいます。(年間、受贈者一人当たり110万円までは贈与税が非課税)

現状は、もし亡くなられて相続税が発生する場合に、相続開始の3年前までの贈与が相続財産に加算されるということで、長い期間かければ、相続税をある程度節税できる制度です。また相続人でない孫に贈与した場合は、相続財産に加算されないため、金融資産が余りあるお宅はお孫さんにまで贈与を広げています。

 

この制度に、政府はお金持ちの御子息ほど有利な、格差を助長する制度であることに改正すべきとの論議が出てきているのです。

 

昨年の夏頃から、この節税対策が使えなくなるかもと、週刊誌やネットでも大々的に改正論議が出ていましたが、結局先日発表された税制改正大綱では、改正は見送られたようです。(一部の週刊誌は騒ぎすぎでしたね・・・)

しかし、格差の固定化を解消するために検討は進める旨は述べていますから、近いうちには相続税と贈与税は一体的に改正が行われるでしょう。 

 

 

というわけで、近いうちに改正が入るであろうことは念頭に置いて、とりあえず今年は生前贈与を予定している方は早めに対策を立てることをおすすめします。

まずは、ご自身のまたは親御さんの不動産、金融資産を含めて、現状の財産がどれくらいになるか、試算してみるのもいいでしょう。

一番の相続対策は、現状を把握することです。やみくもに生前贈与をしても残された妻の老後資金が減るだけです。

心配な方はご相談ください。